2018/05/13 投稿

健康診断でみるべきポイント(体重)

健康診断は受けただけでは健康になりません。
健康診断で何を見るべきかをいくつかお話しします。

体重の変動:まず見るべきは体重の変動です。男女とも入社からの10年間で大きく体重が増加することが多いです。

原因は色々ありますが、ひとつはそもそも生物学的に太りやすくなるということです。その他には社会人になるとストレスが多くなること、運動の機会がへること、自由になるお金が多くなる一方お酒を飲む機会が増えることなどです。
さらに、仲間に肥満者がいると肥満になる確率は増えることが知られており、上司等に肥満者がいることも原因になると考えられます。

肥満は、糖尿病、心筋梗塞や脳卒中等のリスクをあげるだけでなく、大腸がんや乳がんなどいくつかのがんのリスクにもなることが知られています。こういった病気になるとまさに社会人としての絶頂期に十分な仕事ができなくなることになるので個人としても会社としても太りすぎの予防は重要です。
若いうちに肥満になってしまうとなかなか年齢を重ねてから痩せることは難しいので20代、30代のうちから太りすぎを防ぐことが大事です。
会社としてできることとしては、全体で運動する機会を設ける(例えば福利厚生としてジムの利用券を出す、社内サークルとしての運動部に補助金を出す)の他、ロールモデルとなるべき上司が体形を保つことが重要でしょう。他には寝る3時間よりあとに食事をすると太りやすくなることから終業後の残業を減らし、むしろ朝方残業を勧めたほうがいいと考えられます。

一方若い女性においては痩せすぎというのも問題になります。身長を体重の自乗で割った数字をBMIといいます。

例えば160cm、50kgの場合。50÷(1.6×1.6)=19.53、150cm、40kgの場合40÷(1.4×1.4)=17.78です。

この数字が25を超えていると太りすぎ、18.5以下なら痩せすぎです。日本では痩せているのをよしとする文化が特に女性にはあるようです。痩せすぎは、肌の老化や貧血、中年以降の骨折等にもつながりますので適切な体重を保つようにしましょう。

最後に、特にダイエットもなにもしていないのに体重が減ってきている方に関してはストレスによる食欲不振や、癌による体重減少が隠れていることがあるので産業医の面談か医療機関の受診が勧められます。

産業医をお探しの方は お気軽にお問い合わせ ください。
今なら「介護と仕事の両立を支援するガイドブック」を無料でプレゼント!