2018/09/02 投稿

がん検診のまとめ

日本人の死因で一番多いものは癌です。
会社により定期健康診断に加え人間ドックを選択できるところも多いと思われます。ただがん検診は有効性が疑問視されているものも多くあります。そこでここではがん検診についてまとめてみました。

胃がん

以前は日本人に一番多かった癌です。
現在のガイドラインとしては50歳以上にバリウム検診または内視鏡による検診が進められています。検診の間隔としては2年程度が薦められています。
個人的意見としてはバリウムよりも内視鏡のほうが病変を見つける能力が高いので勧めています。
バリウムによる検査は放射線被ばくの問題も大きいです。また胃がんはピロリ菌が原因になることが多いことからはピロリ菌の有無の検査も役立つと考えています。もしピロリ菌がいる場合は除菌療法を行ったうえで検診の間隔を1年おきのように短くする方法が考えられます。

大腸がん

40歳以上の方は便潜血検査を年1回行うことが強く勧められます。
この検査自体は無害ですのでやっておくべきです。そこで便潜血陽性と出た場合下部内視鏡検査(大腸カメラ)を行います。
内視鏡検査でポリープと呼ばれる病変がある場合とない場合では次回の検査をいつするべきかは変わってくるのですがこのあたりは医師により考え方は違います。
個人的意見としては50歳前後で便潜血検査の結果にかかわらず一度内視鏡を行ってみてもいいと思います

肺がん

40歳以上に対しては胸部X線検査と、喫煙者などに対してはそれに加えて痰の検査を行い、がん細胞の有無を調べることがお勧めされています。
なお会社で行っている年に1回の健康診断の胸部X線写真は主に結核がないかを発見するためのものですのでそれだけではがんを見つける効果は薄いです。

個人的意見としては胸部X線では早期の肺がんが見つかることがほとんどないことを考えると、低線量CT(普通のCTよりも被ばく量を少なくしたCTです。)やペット検査を行ってもいいのかもしれません

以下の二つは女性向けになります

子宮頸がん

20歳以上の女性に強く勧められます。頻度としては2年に1回です。
この検査はほかの検査よりも若い年齢から行うことと、心理的抵抗が強いことから受検する人が少ないのが大きな問題となっています。他のがんと違い20代、30代で発症することも多い癌ですので是非受けていただくことをお勧めしています。

乳がん

乳がんの圧倒的多数は女性におきます。したがって女性のみが検査の対象となります。主にマンモグラフィと呼ばれるX線検査を行います。
このマンモグラフィの代わりに、あるいはマンモグラフィに加えて超音波検査をしたほうがいいかについては意見が分かれますが個人的には行うことをお勧めしております。
また何歳から行うかに関しても難しいのですが確実に勧められるのは40歳からです。個人的には20歳から行ってもよいかと思っています

詳しくは以下のサイトをご覧ください

乳がん検診の検査方法|知っておきたいがん検診

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