2018/05/20 投稿

健康診断でみるべきポイント(血糖値・コレステロール・血圧)

血糖値・コレステロール・血圧は特に中年以降の男性で問題になることが多いです。これらの数字が高い場合、「動脈硬化」が進みます。

まず動脈硬化について比喩で説明します。
動脈は血液を通すホースだと思ってください。赤ちゃんの頃のホースは新品で柔らかく内部もつるつるしています。しかし年を取るにつれこの動脈、ホースは内部に色々な垢が沈着したりして全体にボロボロになります。
これが動脈硬化です。
動脈硬化の怖いところはそれだけでは別に痛くもかゆくもないところです。しかしある日突然動脈が破裂したり、完全に詰まってしまったりすることがあります。動脈の破裂が脳におきると脳出血になります。これは命にかかわるか、たとえ助かっても後遺症が残ることが多いです。一方後者の動脈のつまりが脳におきると脳梗塞、心臓におきると心筋梗塞といい、これらも同様に命にかかわる病気です。

さてここからが本題です。このような危険な動脈硬化を起こす因子には何があるかという事です。
一番大きなのは年齢です。
残念ながら人はだれしも生まれた時から動脈硬化への道をたどっているのです。
その他に、男性であること、遺伝的な素因があること、喫煙、高血圧、脂質異常症(コレステロールが高い)、糖尿病などがあります。
この中には性別や遺伝のように自らの行動では改善できないものもあります。だからこそそれ以外の因子のコントロールが必要になります
血圧というのはホースを通す水圧と思ってください。一日中寝ている間も心臓は絶え間なく働いて血液を流すポンプの役割をしています。その圧力が高ければホースは早く痛みます。またコレステロールや血糖はその中に通している液体の成分だと思ってください、サラサラの綺麗な水であればそれほどいたみは激しくないですがよどんだ液体を通すとやはりホースの痛みが早くなるのはイメージしやすいと思います。ですからコレステロールや血糖を適正な値に保つのは極めて重要なことです。

ときに非常に若く、20代からLDL―コレステロールが高い人たち、200mg/dlを超えるような人たちがいます。その方々は遺伝的にコレステロールが高い家系である可能性があります。そういった家系の方は早く心筋梗塞になる危険が極めて高いのです。通常心筋梗塞は50歳前後から増えてくる病気ですが、この家系の方は20代、30代から心筋梗塞になることすらありえます。ですからこういった方は強力な治療が必要となります。入社時健診や定期健診でLDL-コレステロールが200mg/dlを超えているような方を見つけたときは産業医か医療機関の指示を仰ぐことが極めて重要です。
血糖に関しては糖尿病との絡みで再度説明します。

産業医をお探しの方は お気軽にお問い合わせ ください。
今なら「介護と仕事の両立を支援するガイドブック」を無料でプレゼント!