2019/01/27 投稿

風疹が恐れられる理由

昨年(2018年)から今年にかけての風疹の流行はようやく終わろうとしています。
今回は職場で流行する可能性がある風疹についてです。

ウイルスによる全身性の疾患ではしかによく似ているが症状が軽いことから俗に3日はしかと呼ばれています。
2~3週間後の潜伏期間の後、発熱、発疹、リンパ節腫脹が出現するのが普通ですが、熱は半分程度の人しか出現しませんし全く症状のない人も2~3割います。
また重症化することはほとんどありません。

ではなぜ恐れられるか?

それは妊娠初期に感染したときに赤ちゃんに白内障、心臓病などの先天性障害が生じるからです。

そもそもワクチンが始まる前は4~5年おきに大流行していました。
1977年8月より女子中学生のみ予防接種が始まります。
この結果先天性風疹症候群は減りましたが、男性の間では風疹は蔓延しますし、ワクチンの効果が弱い一部の女性をもまきこんで2010年代から散発的に風疹の流行が生じています。

前回の流行は2012年で、そのときは17000人の患者と45人の先天性風疹症候群の子が生まれています。
今回の流行は約4000人と以前よりは小規模です。

ではどうやって防げばいいのでしょうか。

まず自分の母子手帳を確認してワクチン接種歴を確認しましょう。
2回行っていれば安心です(1990年生まれ以降の方は男女ともワクチンを2回打っているはずです)。
ない方はこの機会に打ってもらいましょう。
妊娠したらワクチンは受けられないので必ず早い段階で打つことです。
なお厚労省は2019 年~2021 年度末までに特に免疫保有者が少ない昭和 37 年 4 月 2 日~昭和 54 年 4 月 1 日生まれの男性(現在 39~56 歳)を対象に、定期接種を行うことを発表しています。

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