2018/09/30 投稿

労働者の睡眠の目標時間

労働者の疲労の回復のために最も必要なのが睡眠です。ところがこの睡眠の問題が非常に大きいのが特に東京の労働環境です。

OECD諸国の中では日本は韓国と並んで最も睡眠時間が少ない国です。
一位のフランスと比べると一時間の差があります。
しかも、ますます減っていく傾向にあり、この60年間で1時間弱睡眠時間は短くなっています。
中でも神奈川、埼玉、千葉といった東京のベッドタウンでは東京以上に睡眠時間が短いのです。
これは通勤時間が長いためでもあります。
つまり我々は歴史上もっとも眠らない集団であるわけです。

これが産業衛生でも大きな問題になってきます。
月の残業時間が100時間を超えると過労死の危険があるという話はお聞きになったことがあると思います。
これはもともと日常生活に必要な時間を引いて、さらに十分な睡眠時間を取るにはこれくらいまでに残業を抑えなければいけないという話から数字が決まっています。
また勤務間インターバル制度についても、これだけ間をあければ睡眠時間を含め十分に休息が取れるだろうということで設定されています。

ではどのくらい眠ればいいのでしょうか。

世の中には長い睡眠が必要な人(ロングスリーパー)と極端に眠るのが短い人(ショートスリーパー)がおり、また年齢を重ねるごとに必要な睡眠時間は減っていきます。
しかしながら平均的にみて7時間の睡眠をとっている方が死亡率が低いということが研究で示されています。

またある実験では睡眠時間を6時間に削ったグループは日数がたつにつれ寝不足のためパフォーマンスが落ちていき、しかも本人たちは寝不足に気づいていないという結果になりました。
また7時間を切るとうつのリスクも高くなることが示されています。
つまり7時間睡眠をとるというのを目標にするのがよさそうです。

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